深度スライスの有効性 |
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使用機器:Conquest |
コンクリート構造物に地中レーダを使用する目的は切ったり、穴を開けたりする前に、内部の構造を把握することにあります。事前に内部構造を把握することで、構造物の損傷を防ぎ、安全性が向上します。そして、
いかにしてコスト効率よく正確な内部情報を得るかが重要になります。 シングルラインスキャンは基本的にコンクリート内部の断面図が得られます(ラインスキャン)。内部構造が単純な場合にはこの方法は有効です。 コストは現場に費やす時間が大きく関わってきます。ラインスキャンはあまり時間がかからないため費用も安くてすみます。グリッドスキャンはそれよりも少し時間はかかりますが、より総合的な把握が可能です。 先日オンタリオのリッチモンドヒルでConquestの講習会を行いました。工業用倉庫内のコンクリート部分をスキャンしました。ここではラインスキャンとグリッドスキャンを行いました。 図1 ラインスキャン 異常反応(赤丸)とPCD反応 グリッドスキャンを行って、いくつかの深度で図2と図3にあるような深度スライスを作成します。 図3には1〜4の4本の電線管が見えます。1の電線管は他の3本よりも浅い場所にあります。1,2,3の管は鉄筋に対して45度の角度で走って、右上部でそれぞれが平行になるように曲がっています。4の管は右側の上から下へ走っていますが、鉄筋とは平行していません。 図4はPCD反応のスライス画像です。強い反応を示している部分は2と3の管と関連しており、電線がそこにあることがわかります。 このことから、シングルラインスキャンと比べ、詳細な情報が豊富に得られるグリッドスキャンは、より総合的なアプローチができます。かかる時間の差も10分程度です。リスクを回避するためなら、この程度の時間は全く問題にならないでしょう。 多くのユーザーとの対話からもわかったことですが、お客様に高価値のものをお届けするためには、わずか数分余計に時間をかけてグリッドスキャンを行い、深度スライスを作成することは大いに価値のあることです。 |
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